攻撃は最大の防御?
とにかく攻めた佐野時代
実際、佐野時代にかなり飛躍した感じはありました。オリジナルパーツもたくさん作ることができたし、ある意味いい時期に攻めることができたなって思います。でも佐野に出てすぐの頃は正直、相当キツかったですよね。
やっぱりそういう時期って、あったわけですか。
そりゃそうですよ。佐野に店を出したときは内外装の改装、電気工事、設備、全部やったんでコストもかなりかかったし、オリジナルパーツを出せばその分、在庫ももたなきゃいけない。2年間くらいそんな感じの状態が続いたんですから。
オリジナルパーツって、棚に並んでる様子だけ見れば、オレもここまできたか、これ見ろよ、カッコ良いだろで済みますけど、売れなかったら丸々負債じゃないですか。それが2年続くって、けっこうキツい。
でもキツいときにキツい素振り見せるのは絶対に嫌なタイプなんで(笑)、逆にここで勝負してやろうって思って一気に攻めました。カスタムショーも出まくったし、雑誌にも毎月のようにカスタム載せてもらったし、オリジナルパーツもガンガン出す。
「移転したばっかりで、いろいろ大変なんすよ」みたいな雰囲気出してても、なんにも得することないじゃないですか。だったら逆に思いっきり攻めたろやないかって感じでしたね。
これだっていう直感を信じての行動と、負けず嫌いがミックスされて、そういうことになったと。「攻撃は最大の防御」って言いますけど。
バイク業界入ったときもそうでしたけど、これだと思ったらあまり後先考えずに行動に移すタイプなんですね。とりあえずやってみて、あとから考えればいいやっていう。考えてるだけじゃ進まないことも多いですから。
行動してみると、いい悪いは別としてなんらかの結果は出るわけじゃないですか。その結果を見て判断して、直せるところは直していく。とくに最初の頃は、ずっとそんな感じでしたね。
そうやってドツボにはまってしまう人もいるわけですが。
だから、そうなったらそうなったで、そのとき考えりゃいいんですよ。
和久井さん、きっと運もかなりいいんだと思いますよ。