自社で内燃機加工という非常識?(1)

ブルドックが自社での
内燃機加工にこだわる理由

群馬にスバルの工場がある関係で、このあたり(栃木県足利市近辺)ってスバル系のチューニングショップがけっこうあるんですよ。で、有名ショップに内燃機加工頼んだりして、内燃機に関するノウハウについては、そういう人から教わったりしたものっていうのもありました。わからないことは、その道のプロから教わって、少しでも吸収しなきゃって必死でしたね。

そういうショップで内燃機加工のノウハウ教えてもらったりってことはあったんでしょうか。

いや、こっちもそれを狙っていくわけですけど、内燃機屋さんって、核心になるような加工ノウハウとか、データについては絶対教えてくれないんですよ(笑)。

向こうにしてみたら大事なメシの種ですからねえ。

内燃機加工を僕らみたいなショップがやることに関しても、あまりお薦めしませんって感じのスタンスなんですよね。それで、仕方がないから工作機械一式入れて、独学で始めたんです。

内燃機加工を。

ええ。で、実際にやってみると、ものすごく難しいな、こりゃ参ったなってこともあるんですけど、その一方で「意外にできちゃうじゃん」ってことも多かったんですよ。最初は自分のバイクとか、仲間のバイクのエンジンで試して、それこそ見様見真似でやってくわけですけど。

内燃機加工を自社でやってるショップって、業界見渡してもほとんどないわけですが、自分とこでやらなきゃって思ったきっかけってなんだったんでしょう。

生意気言うようですけど、まともな内燃機屋さんがなかったからです。こちらでオーダーした寸法通りに上がってこない。内径、真円度、全部寸法通りに合わせるのは、いまの僕らがやってもなかなか難しいんですけど、そこまでもっていけないことはない。腕の違いというより「どこまで労力を注ぐか」みたいなところが精度に大きく影響してくるんです。内燃機屋さんって50㏄の小さなピストンから重機用の何万㏄っていうようなピストンまで幅広く手がけるわけで、ひとつのボーリング、ホーニングにそこまでの手間を掛けられないという事情もあると思うんですよ。手間=コストですからね。

4輪のチューニングとかやってて寸法もばっちり出してくれるハイレベルな内燃機屋さんもありますけど、そうすると今度は値段がものすごく高くて、お客さんに提示できるような額じゃなくなってしまう。じゃあ、どうするって考えたとき、なら自分たちでやるしかないだろって話になっていったんですね。

内燃機加工は内燃機屋が一番うまい、餅は餅屋だってよく言いますけども。

そう思ってよそと同じことをやっていたら、それ以上には行けないわけじゃないですか。よそがやっていないところを目指してビジネスモデルを作っていくんなら、やっぱり違うことをやらないと。で、やるからには突き詰めて、とことんまでいく。「これなら絶対問題ない」ってレベルまで、突っ込んでやらないと違いって出てこないと思うんですね。

難しかったというか、やってみてこりゃ参ったなって一番思ったのは、どのあたりですか。

ホーニングです。このノウハウを構築するのには、かなり長いこと四苦八苦しました。砥石換えてみたり、設定をいろいろ変えてみたりして。内燃機屋さんにホーニングのコツ訊いたって教えてくれないですからね(笑)。あれ、傍で見てるとけっこう簡単そうなんですけど、じつはとんでもない職人技だったりするわけですよ。熟練した腕がないと、きちっとした寸法は絶対に出ないです。

工作機械は一式買っちゃったし、もう後には引けない。となると、あとは自分たちが熟練工になるしかないという。つくづく和久井さんって自分を追い込むのが好きですよねえ。

でも、そこから得たものっていうのも、ものすごく大きかったですよ。自分たちで始める前は、内燃機加工に関しても「あれは自分たちでできることじゃない」って固定観念で思い込んでたんですよね。そこで止まってたら内燃機加工のノウハウも得ることができなかったわけですから。そういう意味では、よかったですよ。

ウチはなんでもできますなんて言うつもりもないし、実際できないですけど、唯一、Zの内燃機加工に関しては絶対と言っていい自信をもってます。そこは「バイク屋」兼「内燃機屋」、しかも扱うバイクはほぼ空冷Zだけっていう専門色の強い業態でやってきた強みですよね。

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