Genuine(純正)という名に込めた思い(4)

絶対に壊れないZコンプリート
これがGT-Mの絶対条件

とりあえず腰上だけオーバーホールして中古で売ろう、みたいなことは一切やらないです。これは昔から一貫していて、ここがカスタムショップとしてのブルドックのキモだと思ってますね。ウチから出したコンプリートはすべて1年間、5000㎞保証(*どちらか早い方)をつける。シャシー、エンジン、電装まわり、この3つを完璧に直したもの以外は売らない。

でもまあシャシー、エンジン、電装まわりを完全に直して、ほかはノーマルでいいよって人、ほとんどいなさそうではありますが。

そうなんです。結果的に足まわり換装も含めたフルカスタム、いまのGT-Mコンプリートのスタイルになっていくケースがほとんどなんですよ。「大人しめの足まわりでいいから18インチでキャストホイール履かせて、あとブレーキくらいは少し強化しとこうか」みたいな感じでやっていっても、自然にこういうスタイルになっていくというか。

ブルドックがレストアというか「壊れないこと」に異常にこだわるのって、旧車は壊れるのが当たり前、みたいな通説を変えたいっていうのも大きいですか。

まさにそこのところです。旧車に乗っていて一番のネガは何かといったら、やっぱり故障だと思うんですよ。で、オーナーさんもまわりから「やっぱり旧いバイクは壊れるよな」みたいなことを言われてしまう。「壊れなかったらZ乗ってもいいんだけど」っていう人、世の中に山ほどいると思うんですよ。じゃあ、普通に走れて壊れない車両をつくればいいじゃん、っていうのがウチの答えで。

それには通常の修理、普通の中古車販売みたいなことだけやっていたらダメだろうと。じゃあどこまでやるのかって考えたときに、全部自社で責任もてる形でやりたいって思ったんですよね。

さっきの内燃機加工の話もそうですけど、フレーム修正も自社でやって、一部の塗装を除いて外注一切使わないって話、「全部の責任を自分とこで負う」「負わなきゃダメだ」ってところに全部つながってくるわけですか。

たとえばフレーム、たとえば内燃機加工、どちらも専門ショップに任せたほうがいいって言われてきた分野ですし、たしかにそうなのかもしれないですけど、空冷4気筒、Zのことだったらよそには負けない、どうせやるならそういうショップでありたいし、カスタムにおいて一番重要なポイント、土台になる部分っていうのもフレーム修正だったり、内燃機加工だったりすると思うんですよ。だったら、そこは避けて通れないでしょう。

ファクトリーにZエンジンのカットモデル(ヘッド部分が大きくカットされていてバルブとピストンの動作する様子を目視で確認できる)がありますけど、あれの話しましょうか。あれって、すごくブルドックっぽいと思うんですが。


カムの特性やバルブクリアランスを実測するためにつくったカットモデル。データ蓄積も着々と進んでいるという

たとえばカムシャフトだと、データどおりのカムもあるんですけど、組んでてデータとどうも違うな、なんかおかしいなって毎回感じるカムもあるんです。で、おかしいなと思ったら、その疑問をそのままにしとくんじゃなくて、確認しないとダメっていうのがウチの流儀で、じゃあどうするかってない知恵絞って考えて、ああいうものができたんです。あれだとカムプロフィール、オーバーラップ、ピストンとバルブのクリアランスなどを目視で確認して、しかもシックネスゲージ入れて実測できる。

チューニングのセオリーにしても、ピストンやカムのデータにしても、紙に書いてあることが本当に正しいのか? って疑いをもつところからがスタートだと思うんですよ。カムのプロフィールって本当にスペックシートに書いてあるとおりになってんの? どうなの? っていう。

家のなかのネジ、片っ端から外してた子どもの頃と基本発想は同じですね。で、計測してみた結果、どうだったんですか。

片っ端から測ってみるとデータと実際のプロフィールがズレてるカムってけっこう多いんです。面白いでしょう。これ、ここだけの話ですから(笑)。

カムプロフィールがデータシートと違ったってことは、ほかにもいろいろあったんじゃないかと予想されるわけですが。

ありすぎて目からウロコ何枚落ちたかわかんないです。たとえば「ステージ2相当のカムを入れてビッグバルブを組むと、バルブとバルブが当たる可能性がある」「だからバルブ間クリアランスは1〜1.5㎜くらいは取ったほうがいい」みたいなことがよく言われますよね。実際のクリアランスを確認するため、はんだの潰れ具合でクリアランスを確認(バルブ間にはんだを置いて手動でクランキング→1行程分動かす)したりもしますけど、実際に目で見て確認してるわけじゃない。疑り深い人間としては、「本当にあてになるのか、それ」って思っちゃうんですよ。

それよりはバルブとバルブの間に実際にシックネス・ゲージ入れて「クリアランス、1.5㎜あるな」って確認した方が確実だし、安心じゃないですか。それがあるからこそ、お客さんにも自信をもって話せると思うんですよ。ステージ2カムとビッグバルブのクリアランス、安全マージンが本当はどれくらいかっていうのも、ちゃんとデータとして蓄積できるわけだし。

「そういう無駄な実験やる代わりに、ほかの仕事をやれば、その分稼ぎになるじゃないの」「なにわけわかんないことやってんの」って思う人も世の中、けっこういそうですけど。ひと言で言って効率悪いじゃないかと。

正論ですよね。たしかにウチ、効率はめちゃくちゃ悪いですよ。時間かかるし。でもその分いいもの作ってるのは間違いないと思ってるんで。

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